スポーツ障害の予防研修会~成長期に多いスポーツ外傷・障害の予防・セルフケアの方法~

飯田市では、子どもの体力の低下や運動習慣の二極化、長時間化する学校部活と部活動延長の社会体育の過熟化等の課題が顕在化する中、中学生期のスポーツ環境の充実に向けて、これまで中学生における部活動活動方針の改正や「冬季ジブン・チャレンジ」期間の運用、全市型競技別スポーツスクールの実施等の取組を進めてきています。

全市型競技別スポーツスクールでは、この「冬季ジブン・チャレンジ」期間にこの研修を開催し、中学生自身がケガの予防のための運動前後のメンテナンス、オフ期間等の日常生活でのトレーニング、休養の重要性等を理解し、自身の身体のケアについて意識できるようになることを目的とします。

全市型競技別スポーツスクール

 

成長期に多いスポーツ外傷・障害の予防 ~セルフケアの方法~

令和5年1月28日に丘の上結いスクエアで開催された研修会は、前日の雪で路面が積雪また融雪する中、高校生を中心に40名余の皆さんが集まってくださいました。

 

講師 兼子昌幸 先生
医療法人アレックス佐久平整形外科クリニック理学療法士

国体長野県成年男子チーム トレーナー 【2008年~2014年】
信州ブレイブウォリアーズ リハビリコーディネーター 【2013年】
都道府県対抗ジュニアバスケットボール大会 長野県男子チームトレーナー【2015年】
国体長野県少年男子チーム トレーナー 【2016年~】
長野県バスケットボール協会スポーツ医科学委員会 【2016年~】

 

 

①成長期の身体の特徴

最も身長が伸びる時であり、成長期の骨は弱く、筋肉は引っ張られ硬い状態となります。
姿勢チェックを行いましょう。背骨が左右に曲がる「側弯症」、膝の「O脚」「X脚」、「猫背」「巻き肩」「反り腰」「円背」「反張膝」「偏平足」「凹足」など、自然に力を抜いて立ち、家族や友人に横や前後から見てもらいましょう。

 

②成長期に多いスポーツ外傷・障害

成長期は筋肉が硬くなりがち、
動けない時に動こうとすると無理がかかります。
自分の体の状態をよく把握すること、正しい使い方を身につけること、そして身体をケアすることを意識して、スポーツ外傷やスポーツ障害を予防しましょう。

 

③セルフケアの方法

セルフチェック
自分自身の身体の状態を把握しよう。
筋柔軟性のチェック …前屈、背中で手を握る、うつ伏せ状態での膝の曲がり具合など
関節弛緩性テスト  …母指が前腕につく、足が180度以上開くなど過度に領域が広い
脚の筋力チェック  …椅子に座り、片足を上げたまま立ち上がれるか

 

スポーツの前にはダイナミックストレッチを!
スポーツの後には伸ばすストレッチを!

運動の前に伸ばすストレッチをしがちですが、前屈等でググっと伸ばすストレッチをしてしまうと神経まで伸ばしてしまい反ってケガにつながりがちになるそうです。
スポーツの前にはリズミカルな軽い運動やラジオ体操などがおすすめだそうです。

オフシーズンには自宅でゆっくり伸ばすストレッチを行い、シーズンに向けてケガのない身体づくりをしたいものですね。

 

南信州新聞記事PDF 令和5年1月28日